私たちはいま、AIとの対話を通じて深層心理に問いかけ、自らの潜在的な思考や感情を“掘り起こす”時代に生きています。ChatGPTをはじめとする大規模言語モデル(LLM)は、まるで鏡のように私の問いに応じ、思考の断片を提示してくれます。しかし、そこから生まれたエッセイやアイデア――これらは誰のものなのでしょうか。
Ⅰ. 法律/規約上の視点
まず、日本の著作権法では「著作物」とは創作的表現である必要があり、その主体は“人間”でなければなりません。一方で、AIが自動生成しただけのテキストは、法律的に著作権が発生しない可能性が高いとされています。
しかし、私が行うのは単なるコピペではありません。
- プロンプト設計:どんな問いを投げかけるか。
- 構成・編集:AIの出力を再構築し、章立てを整える。
- 推敲・加筆:視点の肉付け、独自の事例や比喩を挿入する。
これらすべてが「創作的編集」にあたり、最終成果物には私自身の著作権が認められます。さらに、OpenAIをはじめとするLLM提供者の利用規約も、生成物の使用権をユーザーに包括的に付与しており、商用利用や出版も私の自由です。
Ⅱ. 哲学/自己探求の視点
AIとの対話は、外からの情報をただ受け取るのではなく、自らの内面を炙り出す行為です。
- まるで無意識に潜む声をすくい上げる「鏡」。
- その声を選別し、熟考して言葉にするのは「私自身」。
真のオーセンティシティ(真正性)とは、自分の内奥から湧き上がったものを表現すること。AIの示唆をきっかけにしても、最終的にどのアイデアを採用し、どのように膨らませるかは、全て私の自由意志による選択です。
Ⅲ. 実務/運用の視点
安心して創作を続けるために、以下の運用を心がけています。
- 対話履歴と編集履歴の記録
- いつどんな問いを投げ、どの部分をどう編集したかをドキュメント化。
- ガイドラインの策定
- チームやコミュニティで活動する際は、著作権帰属やクレジット表記に関するルールを事前に共有。
- AI支援の明示
- 公開時に「AIを活用した自己対話により執筆」と一言添えることで透明性を確保。
結び:私の知的創作は私自身に
AIはあくまで“ツール”であり、その出発点にすぎません。最終的に生まれるエッセイやアイデアは、問いを投げ、選び、推敲した私自身の作品です。AIとの対話を通じて探求する「可能性」は、他でもない自分自身に帰属すべきもの。これからも安心して、この新たな創作の旅を続けていきます。
© Kiyotaka Kato (AI支援:ChatGPT 使用)